経営のコツ②

今日は経営のコツと言うほどでもないのですが、少し営業側面からの話として記載したく思います。それは “人と会う” ということです。非常にありふれたことだと思われるかもしれません・・・。経営を考えた時に、利益はどこからもたされるか? それは会社の内部からではありません。外部からです。会社の外、市場(マーケット)から、得意先様から、取引業者から、まさに”人”から利益はもたらされます。物を買ってくれる、サービスを受けてもらえる“人”がいて、対価としてお金を支払ってくれるから利益がもたらされて経営が成り立ちます。この人との接点をどうもつかが営業・マーケティング始めとした企業の活動であります。かつて私(会社員時代)が新規開拓営業をしていた時の話を少ししてみたいと思います
新規開拓活動は(当時)私どもの商材をほぼ使っていないと思われる販売店へ出向くのが仕事になります。初めて訪問しても大方は門前払いに近いところ、まずは時間をとってくれるところ、興味を示してくれるところ色々でしたが、たいていは前者で軽くあしらわれるところが多かったのですが・・・
私はそうしたことも苦痛ではなかったので、積極的に訪問したこと覚えています、まずは会うということを目標にして(勿論セールスもありますが)、そして、どんなお店なのか店長さんはどんな人なのか興味もありました。その日もある大きな販売店を訪れることにしました、そこはエリア(府県)では、売上規模一番の販売店です。それだけに非常に興味もありました。訪れましたところたまたま社長様がおられてお話をさせていただきました。
非常に気さくな感じの社長さんでざっくばらんでお話をさせていただいたことも覚えております。特に営業を意識するまでもなく世間話が続く中でその理由についてもちらり。すると回答は、『当社の営業が一度も来たことがない』という 言葉が出てきました。そして私の訪問にちょっとした驚きの様子にも見えました。私も”そうなんだ”とこれほど大きなお店に対して誰も行かなかったというのことの驚きでもありました。だから使ってもらえていないんだと納得しつつも半信半疑であったことも覚えております。勿論、商流上での縛り、取引先との繋がりや過去の経緯等根深いものが横たわっていることも往々にしてあります。その方が多いかもしれません。しかしその店はそうでもなかったようです。それからというもの、当社の商材に興味をもってもらい、少しずつではありましたが注文が増えてきました。 
私としては カタログでばんばん売り込むというよりも純粋に どういう人なのか、店なのかという興味本位で店に出向く、人に会う ということにどちらかと言うと意義をおいていたように思います。行ってみて、会ってみなければわからない、話してみなければわからないというようなこと、意外と簡単なきっかけで事が前に進むということがあります。予想以上に話や商談が広がる可能性も皆無でありません。いきなり紹介してもらえるようなことも時としてあります。
これはたまたまうまくいった事例かもしれませんが、まずは “人と会おう” “会う” ということから始まってます。こうした単純な発想で、経営の起点が始まるものだろうと思います。中小企業の社長さんであればお取引先様へ、また取引銀行へ行って担当者や支店長と会う、社内で言えば、従業員とコミュニケーションを取る、営業担当の方であれば、新規顧客や既存のお客さんに時として目的無しの訪問、挨拶に行くだけでも。
ただこれも時間を取るものですから儀礼を損なわないように心がける必要はあります。
I T革命による情報化社会である今、そのツールを駆使することが最先端であるとの風潮がありますが確かにそれも営業のひとつの手法としてあり得るものですが・・・
あえて今日は 原始的に”人と会う”ということについて書いてみました。 
ただし、今はコロナ禍のご時世、積極的にお勧めするものではありません、先々、落ち着いてくれば 新たなキッカケの一つとして見直してみられてはいかがでしょうか

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